blog拝啓、雲樹立つ寺より

嘘みたいだろ

投稿日: 2022.10.31


脱走犯の姿。凶悪。

 

こんにちは!私は雲樹寺の住職!
こっちは飼い犬のヒメ子

キャンドルナイトの片付けをしていたら、やってきました。
ここ外ですけど

これは予想ですが・・・
昼間、どうも自分の周りに誰もいない状況に気付いたのでしょう
そうすると寂しくなってしまって、私たちを探すのです
開いてる扉が在れば全部潜り抜けて、出てきた先は・・・外

そこから私は見てました。ちょっと見えづらい窪みに居ましたので
フラっとやってきて、外を見ながら歩いて
ペタンと座り込んで、ぼーっとする犬

なにしてるの、って声かけたらようやく気付いたようで
飛びついてきました。

写真は、空を見上げてボーっとしている状態のヒメ子
なんとまあ見事にボーっとしているものです

 

 

いつも、ほどほどに考えるのは、生きてる理由です
ホントはそんなこと思考の表面にすら出さずに生きるのが一番なのですが
上手くいく事ばかりでないからこそ、考えてしまうものです

なぜ、
どうして、

しかし答えなぞ出ようはずもない、分ってはいるのですが

何をしていても思考が回っているのか過去がちょっかいをかけてくるのか
いい事ばかりは考えられないです
特に私なんて昔あった嫌な事や後悔を並べて「ああー」ってなってます
そうするたびに「なぜ、どうして」もやってきます
なかなか逃れられません

 

 

ヒメ子は
何か不安が在って動き始めたはずなんです

食事も終わって、散歩も済んで
いつもであれば昼寝でもしているような時間
しかし、普通なら近くに必ず留守番の誰かが居るのに
今日は誰もいなくって

だから動き始めたのだろうと思うんです
いっつもそうやって動く犬なんです

それがですね、外に出れた瞬間に不安を忘れて
落ち着いてしまったんです

ヒメ子は本来の目的を果せてはいませんでした
(直後に果せはしましたが)
でも、おそらく安心を得ることができたのです
一瞬だったのかもしれないし、狙ったものでは無かったのですけども
それは間違いなく、安心だったのでしょう

要はですね
何が手に入るか、何が必要なものか
それは誰にもわからないというものです

結局のところ、動き、生き続ける他無い
手に入れてから、気付く以外のやり方は無い
あるいは、失った後に気付くような、歌に成るような手遅れも
最速のものなのかもしれませんね

 

 

そんなこと言っておきながら

ヒメ子が誰もいない隙をついて悪さを仕掛けただけかもしれないと
この可能性を捨てきる事も出来ないなと考えながら

今日もヒメ子を撫でくり回すのでした

瑞塔山 雲樹寺
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