precincts境内のご案内

322年、後醍醐天皇から『国済』後村上天皇から『三光』の国師号を賜った孤峰覚明禅師により開山された臨済宗妙心寺派の古刹。 後醍醐天皇より下賜された「天長雲樹興聖禅寺」が名前の由来で、山門の正面上に直筆と伝わる額がある。サツキ寺、ツツジ寺などの異名もある。
寺宝は参道の半ばに有る開創当時の遺構を残す国の重要文化財「四脚門」と、本堂から延びる渡り廊下の先、開山堂の中に安置される日本に現存する中では最古の朝鮮製梵鐘「高麗梵鐘」 色とりどりの花が咲く境内には子宝を授け家庭和楽の効能のある「子授け観音」や「酒断ち地蔵」、方丈池の真ん中には薬師堂、一段高いところには本尊である拈華微笑仏の祀られた仏殿などの伽藍が並ぶ。

四脚門

開創当時の700年前から今まで遺り続ける門構え。鎌倉時代の建築構造を伺い知ることが出来る。
山門に続いていく参道も市の文化財で「浮き道」と言われ、両側に水路を作り水に浮いた道のように見える。
現在は最適化に向け協議中。

酒断ち地蔵

酒に飲まれる事なかれ、と欲望の化身である鬼を踏む地蔵様。
「不許葷酒入山門」と刻まれた石門をくぐる者を見張り、如何なる時も自分を見失い我を忘れる事の無いようにと呼びかける役目を持つ。

山門

当山こと雲樹寺の正式な入り口。門扉が無いのは広く人々を受け入れるため。
正面上部には後醍醐帝の御手の跡こと雲樹寺の正式名称「天長雲樹興聖禅寺」の文字が刻まれた額がある。
江戸時代ごろの宮大工たちの手によって再現された鎌倉時代の様式美は屋根裏の組木の精緻さをはじめ随所に見て取ることができる。
二階部分には十六羅漢図が収められている。

方丈池

薬師堂を中央に置く池は、季節になると睡蓮が咲く。梅雨明け頃から夏に向けて咲いていく。

観音堂

中国観音霊場巡りにおいて主にお参りいただくためのお堂。
観音菩薩さまの他に文殊菩薩さま、地蔵菩薩さまもお祀りされている。
脇に配された手水鉢は島根大根島から寄贈された花崗岩の一枚岩でできている。

仏殿

雲樹寺におけるご本尊、お釈迦様の祀られたお堂。是非に合掌していただきたい場所。
中央の像は禅宗寺院の象徴である拈華微笑の伝承に基づいた姿をしている。
天井部には祝融の災いを逸らすべく雲竜図が描かれている。
外側に置かれた梵鐘は、雲樹寺の重要文化財である朝鮮鍾に強い影響を受けた意匠を持っている。広瀬の鍛冶衆によって作られ、戦時の金属供出の折には一旦運び出されたが溶かして無くすには惜しいと返されたという。

受付窓口

各種ご朱印や拝観の受付の他、水子供養やご祈祷、法事などの受付。
雲樹寺オリジナルのお土産やお守りなどのお求めにも対応。

本堂

雲樹寺における読経の場、祈祷や供養のための堂。主に檀家様のご先祖様方をお祀りしている。
座禅の為の場でもあり外周をぐるっと回る回廊は経行(きんひん)のためのものだが、拝観の折にはここを歩きながら雲樹寺の歴史や文化の説明を受ける事となる。

勅使門

雲樹寺開創当時に結ばれた後醍醐天皇との縁を象徴する門構え。
勅令を以てやって来る使い「勅使」の為の門。

開山堂

お寺の始まり、開山を行った方の為のお堂。
「孤峰覚妙禅師」の生き方と「照却下」の思想を祀り続ける為の場所は、鎌倉時代を終わらせ次の時代への変遷を導いた偉人の姿を称える霊廟の構造をそのまま遺す。
重要文化財である日本最古の朝鮮鍾も収められている。

瑞雲苑

令和時代に造成された、人を迎え人と共に歩む、来客の為の新しい庭園。
西南西に向けて手を合わせる合掌石など、気付きを見つける仕掛けが随所に置かれる。

元禄の庭

拝観時のみ見る事の出来る本堂裏の庭園。本来は本堂を囲むすべてが一つの雲樹寺庭園であり、入り口から最奥へと時間をさかのぼっていく事となる。
枯山水を中心とした周囲の翠は雲樹寺の別名の由来であるツツジやサツキによるものであり、春先のヤマザクラに始まり五月のサツキまで様々な花が生きた絵画を様々に彩るようすが、自然の神との共存の中に見出すべき仏性を示す。

瑞塔山 雲樹寺
〒692-0056 島根県安来市清井町281
TEL:0854-22-2875 / FAX:0854-27-0281
参拝時間 8:30〜17:00
※上記以外の時間はお参りは出来ますが、職員の対応はありません。