blog拝啓、雲樹立つ寺より

夏の到来

投稿日: 2021.07.19


サマーシーズン到来、容赦は無い

 

 

ついに奴がやってきました
です
夏が来てしまいました

ここに至るまでの変遷は、雲樹寺にとって特異でした
やたら長い梅雨、未曽有の大雨

であればもしかしたら、もしかして

今年の夏はそこそこ涼しいのでは?

そう思っていた時期が私にもありました
甘かった…

 

 

滅却心頭火自涼(しんとうをめっきゃくすればひもおのずからすずし)
夏雲多奇峰(かうんきほうおおし)
温風至(あつかぜいたる)
半夏生(はんげしょうず)

 

今の暑さと昔の暑さは違います
これはもう自明の理です
私が小学生の頃は30度超えるとニュースになってましたからね
じゃあもっと前はどうだったのかと思うと、上記の通り

いや、どういうことなの、って感じですよね
温風至(あつかぜいたる)だけは暑いの来てる!って感じですが
でもただそれだけ

禅語というのはその時々の禅僧の言葉です
当然、夏に際しての言葉もあるのですが…
その中でも見ればわかる夏の語ってのをピックアップしたんです
どうでしょう、熱くなさそうですねあんまり

私はもっとこう、暑さ苦しさの共有が出来ると思っていたのですが
そういう禅語が有るんじゃないかくらいに思っていたのですが
意外と無いものです

 

 

んだば他のはというとこんな感じ

 

一口吸尽西江水(いっくにきゅうじんすせいこうのみず)
江上数峰青(こうじょうすうほうあおし)
清寥寥(せいりょうりょう)
曹源一滴水(そうげんいってきすい)

 

こんなんですよ
涼しげ…

なんなの…昔の人は暑いとか無かったの?
いやそんなわけない、そんなわけない

そんなわけないなら、なんなの

 

 

思うに…
受け入れてたんであろうと思うんですね

暑いときには暑いときの
寒いときには寒いときの
それぞれの過ごしやすさが有る

どうあがこうが夏は夏、冬は冬
であれば、どう過ごしていくか
どう考えて今を生きるか
これが大事だったからなのではないでしょうか

だからこそむしろ、暑さの中に在る夏ならではの良さを感じる
日差しに彩られた青の美しさ
一時訪れる涼風のさわやかさ
水の流れのありがたさ

自然の中で翻弄される他無い人間が、
それでも失わぬ人間らしさ
夏の詩語に現れているのは、そんな在り方なのでしょう

私も斯く在りた…
在り…
在り…

 

 

暑い

先人に倣って自然の中に在ることを想う
これは大事
でもきちんと現実は見なきゃ
昔はこうだった、これを見据えつつ今を見ましょう

ホラ見てください
暑すぎますダメです

クーラー付けて涼しくして
外出るなら無理せず水と塩とって
良く生きていけるように動きましょう

いいんです、行雲流水です
行く雲のごとく、流れる水のごとくです
雲だって水蒸気、密度が高くなれば雨になる
流れだって水、熱ければ水蒸気になる
だからこそ巡り、廻る

私たちも今の有るべき形で、一生懸命やっていきましょう

今だ!! エアコン起動!!!!

瑞塔山 雲樹寺
〒692-0056 島根県安来市清井町281
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